見える主人公がかわいいものの後ろにいるモンスターに「ヤバい」と言う
原告著作物2話2頁3頁(2015年)
原告著作物2話23頁~25頁(2015年)シークエンス
被告著作物3巻2話56頁~59頁(2019年)シークエンス
【考察:両著作物における「『可愛い対象』と『背後・傍らの異形モンスター』の対比および『ヤバい』の対義的発言演出」の類似性分析】
原告著作物(第2話2頁〜6頁、第5話48頁)および被告著作物(第1巻56頁〜59頁)における、愛らしい存在の背後に潜む異形(モンスター)の配置、ならびに「見える主人公」と「見えない周囲の人物」との間における「ヤバい」という単語の二重対比演出について対照分析を行う 。
1. 「可愛い対象」と「その背後・傍らに潜む異形モンスター」の構図一致
- 対象の設定: 「見えるだけ」の主人公の前に、愛らしく庇護欲をそそる存在が登場する(原告:美少女/被告:子猫)
。 - 異形の配置: 対象そのものやその背後・傍らに、不気味で禍々しい異形モンスターが取り憑く・密着している構図が共通している(原告:第2話24頁・26頁4コマ/被告:第1巻57頁1コマ・59頁3コマ)
。
2. 「ヤバい」という単語を用いた意味合いの対比演出(ダブル・ミーニング)
両著作物において、同じ場に居合わせる登場人物たちの間で「ヤバい」という同一の単語が発せられるが、その意味合いが対峙・ズレを起こす構造表現が一致している 。
- 見える主人公の心理: 背後に潜む異形の存在(危険性・おそろしさ)を指して「ヤバい(あの娘、ヤバい…/ヤバい。)」と捉える(原告:第2話3頁3コマ・6頁2コマ/被告:第1巻58頁3コマ)
。 - 周囲の人物(見えない者): 対象の可愛らしさを強調する文脈(肯定的な感嘆表現)として「(可愛すぎて)ヤバいに決まってんだろ!?/指舐めてる~ヤバくない?)」と発言する(原告:第2話3頁4コマ/被告:第1巻57頁2コマ)
。 - 演出の機能: 「目に見えている怪異の恐怖」と「無害な可愛さに好意を寄せる周囲の無知」という落差を、「ヤバい」という同一語彙のニュアンスの違いによって対比・強調する演出プロットが完全に重なっている
。
3. モチーフとしての「猫」の登場・文脈の共通性
被告著作物におけるエピソードの主軸となる「拾われた(迷い)猫」という要素についても、原告著作物において「少年が迷い猫を拾うが殺処分される」という重篤な背景項目として「猫」が用いられており、作品間におけるモチーフの選択・配置に共通性が認められる(原告:第5話48頁7コマ/被告:第1巻59頁1・2コマ) 。
【小括】
愛らしい対象の背後に異形を配置する構図にとどまらず 、「見える主人公(恐怖の『ヤバい』)」と「見えない周囲(魅了の『ヤバい』)」という言語表現の二重対比を用いた劇的効果の創出構造が合致している 。単なる概念の一致を超えた、シチュエーション構成および対比演出の手法における依拠性を強力に裏付ける客観的証拠として提示する 。
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