主人公の食べ物
【考察:主人公の所持品(「あんぱん」および「パピコ」)における選択の一致性と依拠性に関する分析】
原告著作物(第3話5〜6頁、第5話6〜10頁)および被告著作物(第1巻1頁、Newtypeアニメマーケット限定特典イラスト)における、主人公が選択・口にする食べ物および小物の選択に関する共通性について対照分析を行う。
1. 「あんぱん」の選択における共通性
- 原告著作物: 主人公が売店等で「あんぱん」を購入・食する場面が描かれる(3話5頁1・2コマ、3話6頁1・2コマ)。
- 被告著作物: 1巻1頁において、主人公が「あんぱん」を両手で持ち、口に含んでいる場面が描かれる。
数ある菓子パン・調理パン(カレーパン、メロンパン、クリームパン、惣菜パン等)の選択肢が存在する中で、あえて「あんぱん」を主人公の特徴的な食べ物として描く選択が共通している。
2. 「パピコ(チューブ型アイス)」の選択における共通性
- 原告著作物: 第5話において、主人公が特定の特徴的な容器(容器の形状からパピコと識別可能)に入ったアイスを下校時に食べ、容器を手に持つ場面が描かれる(5話6頁6・7コマ、5話7頁2コマ、5話10頁5コマ)。
- 被告著作物: 限定特典イラスト(Newtypeアニメマーケット限定描き下ろし等)において、主人公が同様にパピコ(チューブ型アイス)を口にくわえて手に持つイラストが描かれている。
カップアイス、バーアイス、モナカ等、膨大な種類のアイス商品が存在する中で、「パピコ」という極めて特異な容器形態(チューブ型・ふたつに割って食べるタイプ)のアイスをキャラクターに持たせる選択が合致している。
3. 確率論的・客観的観点からの検討
- パンの種類の多さ: コンビニや売店で販売されるパンの種類は数十〜百種類以上に及び、その中から「あんぱん」が選ばれる確率は単体でも一定の限定性を持つ。
- アイスの種類の多さ: 流通するアイス製品も数十〜百種類以上存在し、その中で棒状やカップではなく「パピコ(チューブ型)」が選ばれる確率も同様に低い。
- 独立事象の積(相乗的確率の低下): 「数あるパンの中からあんぱんを選ぶ」という事象と、「数あるアイスの中からパピコを選ぶ」という事象が、同一のキャラクター属性(『怪異が見えるだけの力を持つ主人公』)に対して同時に重複して発生する確率は、それぞれの確率の乗算となるため、統計的・確率論的に極めて低いものとなる。
【小括】
「あんぱん」や「パピコ」といった個々の食品自体は一般的な市販品であり、単体で著作権の保護対象となるものではない。しかし、「怪異が見えるだけで祓えない普通の高校生が徹底無視する」という極めて特異で共通した物語設定・キャラクター像の上で、主人公が選択する食品・小物として「あんぱん」と「パピコ」という特定の組み合わせが連続して重複・合致している点は、偶然の一致として説明するには極めて確率が低い。
これは、被告側が原告著作物のキャラクター描写や日常シーンの小物の選択・演出を認知し、それに依拠してキャラクターの細部や関連イラストを表現したことを裏付ける、客観的かつ補強的な証拠のひとつとして評価される。
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