「二暮堂ユリア」映画オリジナルの設定
被告著作物実写映画(2025年)
- 作品名: 映画『見える子ちゃん』
- 公開日: 2025年6月6日
- 原作: 泉朝樹『見える子ちゃん』(KADOKAWA『WebComic アパンダ』連載)
- 監督・脚本: 中村義洋
- 配給: KADOKAWA
- 権利表記(著作権表示): ©2025『見える子ちゃん』製作委員会
被告著作物11巻3頁登場人物紹介「二暮堂ユリア」(2024年)
原告著作物5話28頁~31頁(2016年)シークエンス
【考察:実写映画『見える子ちゃん』におけるオリジナル設定と原告著作物との共通性分析】
2025年に公開された実写映画『見える子ちゃん』における登場人物「二暮堂ユリア」の背景設定(原作漫画には存在しない映画独自の追加設定)と、2016年に発表された原告著作物『妖異可視ビジブル』(第5話)に登場するキャラクター「沢城昴」の過去・生育環境設定について、以下の通り比較・整理を行う。
1. 両親の不在と祖父母(引き取り先)への引き取り設定
- 実写映画『見える子ちゃん』(追加設定): ユリアの過去として、「4歳の時に交通事故で両親を亡くし、祖父母の家に預けられた」という生育環境が明かされる。
- 原告著作物『妖異可視ビジブル』(第5話): 登場人物・沢城昴の過去として、幼少期に両親を亡くし、祖父母の家へ引き取られたという同様の背景設定が存在する。
2. 霊能力(見えた事実)の発現と引き取り先での不条理な扱い
- 実写映画『見える子ちゃん』(字幕表現): 幼少期に「モヤモヤしたのが2つ見えて親だと思った」「しゃべってたら『お前さっきから誰としゃべってんだよ』とキモがられ、『会いたいから見えたような気がしただけだ』等と言われた」「じいちゃんとばあちゃんに変な目で見られた」等、見えた事実を口にしたことで養育者である祖父母から不気味・異常として扱われた経緯が語られる。
- 原告著作物『妖異可視ビジブル』(第5話26〜29頁): 幼少期に霊や本質が見える能力を持っていた登場人物が、その言動や視線ゆえに、引き取り先の祖父から「その目…」「あいつの生き写し」「気味が悪い/気味が悪がられる」として忌避・排斥され、不条理な扱い(「いない者として振る舞え」等)を受けるシークエンスが描かれている。
【小括】
実写映画版『見える子ちゃん』において新たに追加された「二暮堂ユリアの幼少期の過去設定(両親を事故で亡くし祖父母に引き取られた点、および霊が見えた・会話したことで周囲や祖父母から不気味がられた点)」は、原作漫画には存在しない映像作品オリジナルの要素である。 しかしながら、この追加設定の内容は、2016年に発表された原告著作物『妖異可視ビジブル』第5話に登場する沢城昴の「幼少期の両親欠如・引き取り先での生育環境」および「見えたことによる養育者からの不条理な忌避・排斥表現」と構造的・具体的に符合している。原作に存在しないオリジナル要素として付加された設定が原告著作物の先行描写と一致している事実は、メディア展開過程における設定構築の依拠性を示す客観的資料として提示する。
※【追加考察:訴訟継続中における映画オリジナル設定の追加および企業関与の客観的分析】※
1. 訴訟係属中における認知・認識の明白性
本件著作権侵害訴訟は2023年より提起され、現在に至るまで継続して係属中である。配給および製作に携わるKADOKAWAを含む被告側企業・関係者は、遅くとも2023年の訴訟提起時点で原告著作物『妖異可視ビジブル』の存在、および原告側が主張する具体的な表現内容(キャラクターの過去設定、生育環境、霊的体験に伴う排斥表現等)を明確に認識・把握していた状態にあったことは客観的事実である。
2. 原作非存在設定の付加と企業・制作関係者の主導性
2025年に公開された実写映画版『見える子ちゃん』において追加された「二暮堂ユリアの幼少期設定(両親の事故死、祖父母への引き取り、見えた事実の吐露による周囲からの忌避)」は、原作漫画には一切存在しない映画版独自の追加設定である。 映画制作における脚本開発や設定の策定プロセスにおいては、原作者のみならず、出版・配給元である企業側(KADOKAWA等)の企画・監修スタッフやプロデューサー層が深く関与することが一般的である。原作にない重要設定が映画企画段階で新たに追加されたという事実は、企業および映画制作関係者が主導・関与した開発プロセスが存在したことを強く示唆している。
3. 依拠性および故意性を立証する証拠としての意義
すでに著作権侵害の有無が法的に争われている真っ最中(2023年〜)という時期において、原告著作物の存在を知り得る立場にある関係者が関与した映像作品に対し、わざわざ原作にない原告著作物固有の設定(沢城昴の過去・生育環境描写)と符合する要素を新たに付加・追加したという経緯は、単なる偶然の一致として説明することが客観的に困難である。 本経緯は、被告側(および関連企業関係者)が原告著作物の表現内容を認識した上でこれを利用・依拠したこと(依拠性)、および訴訟下でありながら不適切に依拠描写を拡大・採用したことを客観的に裏付ける重大な立証材料として提示する。
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