雪・電信柱モンスターとシナリオと漫画内容の類似
被告著作物10巻16頁~21頁シークエンス
タイトル: 『不安の種』(※続編作品:『不安の種+』『不安の種*』)
著者(作者): 中山昌亮
出版社: 秋田書店
掲載誌 / 出版レーベル: 週刊少年チャンピオン、別冊少年チャンピオン / 少年チャンピオン・コミックス
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【考察:先行著作物(『不安の種』シリーズ)の複数エピソードからの要素混在・再構成における被告著作物シナリオの共通性および依拠性の検証】
比較資料(被告著作物10巻・11巻該当箇所、および『不安の種』1巻「ミミチリボウジ」、『不安の種+』2巻「マーキング」、『不安の種*』4巻「b026『染める』」、ならびに著作者インタビュー資料)に基づき、プロット構成、共通要素の混在・再構成手法、ならびに依拠性について以下の通り検証・分析を行う。
1. 複数エピソードにわたる固有プロット要素の複合的一致
被告著作物の該当エピソードは、『不安の種』シリーズにおける複数の特徴的なシナリオ設定およびプロットの核となる要素を組み合わせ(混在・再構成し)、ひとつの物語として構築している構成上の特徴が見られる。
- シチュエーションおよび登場人物の設定(『不安の種』1巻「ミミチリボウジ」との共通点):
- 冬の雪の日、小中学生(あるいは高校生)の姉妹・姉弟がひとつの傘を差しながら(または並んで)通学路を下校するロケーションおよびシチュエーションの設定。
- 街路の電信柱(電柱)の後ろに隠れる不審な怪異・モンスターに遭遇し追跡される構造上の類似性。
- 呪物的モチーフおよび破壊動作(『不安の種+』2巻「マーキング」との共通点):
- 街路や家の前に置かれた不審な「石(または雪だるま状の物体)」が、触れてはならない呪物的な意味合いを持つ演出手法の符合。
- その積まれた石・物体を崩す(破壊する)ことによって、怪異の動きや呪縛の状況が変化するプロット構造の類似性。
- 呪物の接触とモンスターの憑依・出現(『不安の種*』4巻「b026『染める』」との共通点):
- 街路(街灯や電柱等)に置かれた呪物(枯れた花/雪だるま)に登場人物が興味本位で触れ、壊す・崩す動作を行う演出の符合。
- 触れた瞬間に地面や暗がりから「女性型のモンスター」が出現し、登場人物に憑依・追尾して発狂や恐怖を引き起こすストーリー展開の類似性。
2. プロット構成要素の混在・モザイク状再構成(プロットのモザイク的依拠)に関する検討
被告著作物のプロットは、「冬の雪の日に兄弟姉妹が下校中に電柱の怪異と出会う(ミミチリボウジ)」+「積み上げられた石等の呪物を崩す(マーキング)」+「街路の呪物に触れることで女性型モンスターが解放され追尾・憑依する(b026『染める』)」という、先行作品群における独立した特徴的なプロット要素を抽出し、組み合わせた構成をとっている。
これらの要素が同一のエピソード内に集中して見られる点は、既存作品のアイデア・プロット群をモザイク状に組み合わせて構築された可能性を検討するうえでの客観的な指標になり得るものと考えられる。
3. 先行著作物に対する認知および依拠性に関する検討要素
被告著作者(泉朝樹氏)は公刊されたインタビュー記事において、学生時代に中山昌亮氏の『不安の種』を閲覧し「印象に残っている」旨を公に述べている。
先行著作物群(『不安の種』『不安の種+』『不安の種*』)に存在する特徴的なシチュエーション、呪物展開、女性型モンスターの追尾という一連のストーリーテリングの骨組みが被告著作物において統合的に再現されている点、ならびに先行著作物への閲覧・接触の言及事実を考慮すると、被告著作物のシナリオは先行著作物の複数の具体的な表現形式を認識し、それに依拠して再構成された可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。
【小括】
本件該当箇所については、「雪の日の下校」「電柱に潜む怪異」「街路に置かれた呪物への接触と破壊」「それによって解き放たれ追尾する女性型モンスター」という、先行著作物(『不安の種』シリーズ)の複数の代表的エピソードに固有のプロット要素を混在・再構成した構造において相応の共通性が確認される。
こうした複数のシナリオ骨組みにおける複合的な符合に加え、被告著作者自身が先行著作物への接触や認知の経緯について公に言及している点などの事情が存在する。
これらの要素を総合的に考慮すると、被告著作物のシナリオは先行著作物における具体的なストーリー表現群を認識し、それに依拠して再現・構築された可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。
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