乱杭歯のモンスター
- タイトル: 『不安の種』(※続編作品:『不安の種+』『不安の種*』)
- 著者(作者): 中山昌亮
- 出版社: 秋田書店
- 掲載誌 / 出版レーベル: 週刊少年チャンピオン、別冊少年チャンピオン / 少年チャンピオン・コミックス
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【考察:第三者著作物(『不安の種*』)と被告著作物における「乱杭歯のモンスター」の造形的特徴および構造・表現手法の高度な一致の検証】
比較資料(『不安の種*』1巻94頁1コマ・100頁1コマアップ[2020年]および被告著作物11巻152頁3コマ・153頁1コマ[2024年]、ならびに著作者インタビュー資料)に基づき、造形上の詳細な一致点、構造・開口部の符合、依拠性について以下の通り検証・分析を行う 。
1. 乱杭歯の構造および顔面・頭部造形における高度な一致
両作品に登場する怪異・モンスターは、単なる概念(歯の多いモンスター)にとどまらず、以下のような極めて具体的かつ特異な構造および描画手法を高度に共有している 。
- 乱杭歯の特殊な生え方: 歯の内側に二重・三重に歯が重複して不規則かつ不気味に生え揃っている「乱杭歯」の特異な歯列構造の一致
。 - 上下の歯茎の描写: 開口部において、むき出しになった上下の歯茎がはっきりと視認できる作画表現の符合
。 - 頭部・顔面の構造と開口部の配置: 球体状の頭部から首にかけてすぼんでいく全体フォルム、および大きく開いた口が顔面(あるいは正面構造)の中心に位置し、顔全体の面積の大部分を占めている形態・配置手法の高度な合致
。
2. 異形構造における視覚的インパクト・演出手法の共通性
- 構造的演出: 丸みを帯びた頭部の中央に巨大な乱杭歯の口を配し、不気味な開口部そのものを顔面の主徴とする造形手法において高度な類似性が認められる
。
3. 先行著作物に対する認知および依拠性の裏付け
被告著作者(泉朝樹氏)は公刊されたインタビュー記事において、学生時代に中山昌亮氏の『不安の種』を閲覧し「印象に残っている」旨を公認している 。先行著作物(『不安の種*』1巻)に存在する「球体状の頭部」「中央を占める巨大な開口部」「内側に二重に生える乱杭歯」「むき出しの歯茎」という特異性の高い造形要素の複合体が被告著作物11巻(2024年)において再現されている点、および先行著作物への閲覧・接触の事実を鑑みると、被告著作物の該当描写は先行著作物の具体的表現に直接依拠して作成された蓋然性が極めて高い 。
【小括】
本件該当箇所については、歯の内側に二重・乱れて生える特徴的な乱杭歯の構造をはじめ、上下のむき出しになった歯茎、球体状の頭部フォルム、ならびに顔面中心の大半を占める巨大な口の配置に至るまで、先行著作物(『不安の種*』)における視覚的表現との間に相応の共通性が確認される。
こうした複数の構造的・視覚的要素における共通点に加え、被告著作者自身が先行著作物への接触や認知の経緯について公に言及している点などの事情が存在する。
これらの要素を総合的に考慮すると、被告著作物の該当描写は先行著作物における具体的な表現形式を認識し、それに依拠して描かれた可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。
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