「生きている人のため」に行動する霊能力者
原告著作物5話34頁~37頁(2016年)
被告著作物(2026年)
【考察:両著作物における「生きている人のために行動する霊能力者」の役割および思想表現の類似性分析】
原告著作物(第5話34〜35頁)および被告著作物(第57話39頁)における霊能力を持つキャラクター(原告著作物:見えるだけの力を持つ主人公/被告著作物:霊を退治する謎の霊能力者)の価値観および思想・セリフ表現について対照分析を行う 。
キャラクターの基本的役割と属性の一致
- 両著作物の該当場面に登場するキャラクターは、ともに霊的な事象や怪異・モンスターに深く関わる「霊能力を持つ人物」として位置づけられている
。怪異そのものに対する無関心・共感・同情を示さないスタンスにおいて共通性を有している 。
- 原告著作物のキャラクターが「俺は生きている人のためにしか動きたくない」「この世は生きている人間のもの」と述べるのに対し、被告著作物のキャラクターも「いつだって人の味方だよ」と発言する
。霊的・怪異的現象に対してではなく、「生きている現世の人間」のみを行動・思考の判断基準とする独自の倫理観・世界観の提示手法が一致している 。 - 霊・怪異に対する冷徹な割り切りとメッセージ性
「死んでしまったらもう何かを訴えて誰かを動かす事なんてできない(原告著作物)」、「姿形に惑わされちゃ後悔するんだ(被告著作物)」という台詞に見られる通り、死者や怪異への未練・情を排し、「現世の生者の利益・動機」を最優先する哲学的価値観の骨組みが完全に軌を一にしている 。
【小括】
単に「霊が見える・祓う」という一般的なホラーの属性にとどまらず、「怪異には感情移入せず、この世は生きている人間のものとして彼らのためにのみ行動する」という特有の倫理観・思想設定、およびそれを示す台詞表現の核心部分が一致している。 これは偶然のアイデアの一致を超えた、キャラクターの思想構造および演出表現の連続性を示す客観的証拠として提示する 。