コンテンツに移動します

「不安の種」口が縦になった長髪の女性モンスター - 原告「妖異可視ビジブル」被告「見える子ちゃん」の著作権侵害裁判まとめ

原告「妖異可視ビジブル」、被告「見える子ちゃん」裁判まとめ
メニューをスキップ
メニューをスキップ
口が縦になった長髪の女性モンスター

メディアミックス化(2021年)

  • タイトル: 『不安の種』(※続編作品:『不安の種+』『不安の種*』)
  • 著者(作者): 中山昌亮
  • 出版社: 秋田書店
  • 掲載誌 / 出版レーベル: 週刊少年チャンピオン、別冊少年チャンピオン / 少年チャンピオン・コミックス

  • タイトル: 『見える子ちゃん』
  • 著者(原作): 泉朝樹
  • 監督: 小川優樹
  • 出版社(原作): KADOKAWA
  • アニメ制作会社: Passione(パッショーネ)
  • 製作幹事・権利元: 「見える子ちゃん」製作委員会

  • 漫画の口コミ情報サービス・読書管理アプリ『comicspace(コミックスペース)』および漫画Webメディア『コミスペ!』は、2026年4月をもってサービスが終了しています。運営会社は株式会社comicspace(Helixes関連会社)でした。


【考察:第三者著作物(『不安の種+』)と被告著作物における「口が縦になった長髪の女性モンスター」の造形的特徴の共通性およびアニメ等メディアミックス展開への波及の検証】

比較資料(『不安の種+』1巻31頁1コマ[2007年]・3巻69頁2コマ[2008年]および被告著作物1巻18頁1コマ・19頁2コマ[2019年]、アニメ版映像資料、ならびに著作者インタビュー資料)に基づき、造形上の詳細な共通点、描画手法・意匠の符合、ならびにメディアミックス(アニメーション化)を通じた影響の範囲および依拠性について以下の通り検証・分析を行う。

1. 造形および顔面構造における特徴的な視覚的要素の共通性

両作品に登場する女性の怪異・モンスターは、単なる概念的なアイデアにとどまらず、以下のような具体的かつ特徴的な解剖学的・意匠的要素において相応の共通性を有している。

  • 不自然な開口部(縦に裂けた口): 通常の水平な口構造ではなく、口が縦方向(雫状・縦の裂け目)に大きく開き、内部から歯が見える特殊な開口構造が共通している。
  • 目元および鼻の造形: 丸く見開いた眼球の中央に小さな黒目を配置する描画表現、ならびに鼻の造形が著しく薄い(あるいは省略されている)構造的な共通性が認められる。
  • 頭髪および体形表現: 長く乱れた黒髪が頭部全体を覆う描写、および下半身・胴体が人間の女性の形態をとっている点において共通している。
  • 作画・質感表現: 肌や全身に対し、スクリーントーンの砂目(ザラザラした質感の薄黒い表現)を施す作画手法の符合が見られる。

2. 先行著作物に対する認知および依拠性に関する検討要素

被告著作者(泉朝樹氏)は公刊されたインタビュー記事において、学生時代に中山昌亮氏の『不安の種』を閲覧し「印象に残っている」旨を公に述べている。
先行著作物(『不安の種+』)に存在する「縦に開く口」「丸く見開いた目と小さな黒目」「鼻の省略」「乱れた長髪と砂目トーン表現」という特異性の高い造形要素の複合体が被告著作物1巻(2019年)において再現されている点、ならびに先行著作物への閲覧・接触の言及事実を考慮すると、被告著作物の該当描写は先行著作物の具体的な表現形式を認識し、それに依拠して作成された可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。

3. メディアミックス(アニメ化)における再現と二次的波及の検証

本件該当箇所の造形・描写は、被告著作物の原作漫画内にとどまらず、同作を原作とするアニメーション作品(メディアミックス展開)においても映像化されている。
  • 映像表現への引き継ぎ: アニメ版映像においても、原作漫画で採用された「縦に開いた雫状の口」「突き出た舌」「丸く開いた眼球と中央の小さな黒目」「乱れた長髪」といった意匠が踏襲されて描画されている状況が確認される。
  • 影響範囲の広がり: 先行著作物との共通性が指摘される造形デザインが、テレビアニメ等のメディアミックスを通じて展開されており、本件における客観的な影響範囲が商業的・映像的展開へ波及している状況を示す要素として考慮される。


【小括】
本件該当箇所については、縦方向に大きく裂けた雫状の口構造、丸く見開いた目と小さな黒目、省略された鼻、乱れた長髪、ならびに砂目トーンによる質感描写に至るまで、先行著作物(『不安の種+』)における視覚的表現との間に相応の共通性が確認される。
さらに、こうしたデザイン表現がアニメ化をはじめとするメディアミックス展開において映像化・使用されている点、ならびに被告著作者自身が先行著作物への接触や認知の経緯について公に言及している点などの事情が存在する。
これらの要素を総合的に考慮すると、被告著作物の該当描写は先行著作物における具体的な表現形式を認識し、それに依拠して再現されたうえで商業的展開へ至った可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。
【当サイトにおける著作物の引用について】
当サイトでは、記事内容の研究・検証・考察を目的として、第三者の著作物(文章・画像・動画等)を引用する場合があります。引用にあたっては、著作権法第32条その他の関係法令を踏まえ、引用部分と当サイトの記述を明確に区別し、出典を明記するなど、適切な方法で掲載しています。なお、引用している著作物の著作権・肖像権等は各権利所有者に帰属します。
作品名:「妖異可視ビジブル」
著者名: 松尾明日太
発表:2015年~2018年8月



作品名: 「見える子ちゃん」
著者名: 泉 朝樹
発表:2018年9月~
出版社: 株式会社KADOKAWA
掲載レーベル: MFC(MFコミックス)
/ WebComic アパンダ(ComicWalker)
コンテンツに戻る