目を見開き顔に斑点のある女性モンスター
- タイトル: 『不安の種』(※続編作品:『不安の種+』『不安の種*』)
- 著者(作者): 中山昌亮
- 出版社: 秋田書店
- 掲載誌 / 出版レーベル: 週刊少年チャンピオン、別冊少年チャンピオン / 少年チャンピオン・コミックス
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【考察:第三者著作物(『不安の種+』)と被告著作物における「目を見開き顔に斑点のある女性モンスター」の造形的特徴およびシチュエーション・描画手法の高度な一致の検証】
比較資料(『不安の種+』1巻120頁1、2、3コマ[2007年]および被告著作物1巻130頁・130頁アップ[2019年]、ならびに作中舞台背景および著作者インタビュー資料)に基づき、造形上の詳細な一致点、シチュエーションの符合、依拠性について以下の通り検証・分析を行う 。
1. 顔面造形および描画技法における高度な一致
両作品に登場する怪異・モンスターは、単なる概念(恐ろしい顔の女性)にとどまらず、以下のような極めて具体的かつ特異な顔面器官の造形および作画技法を高度に共有している 。
- 目元・頭髪の表現: 二つの目を極端かつ不自然に大きく見開いている点、ならびに頭部全体から不規則に広がった乱れた黒髪の描写手法の一致
。 - 口元および歯の露出: 口を横に大きく開き、上下の歯を隙間なく露出させて見せている表情的特徴の合致
。 - 肌の質感および斑点(砂目)描写: 顔面および肌全体にスクリーントーンの砂目(ザラザラした質感表現)を施し、不気味な陰影や斑点状の質感を演出する作画手法の一致
。
2. 遭遇シチュエーションおよび舞台設定の符合
- 出現場所の共通性: 両作品において、該当するモンスターが登場人物の前に現れる舞台が「登場人物(女子生徒等)が訪れたコンビニエンスストア」である点が一致・付合している
。店舗の空間演出や日常的な場所に突如出現する異物感の提示方法において高度な類似性が認められる 。
3. 先行著作物に対する認知および依拠性の裏付け
被告著作者(泉朝樹氏)は公刊されたインタビュー記事において、学生時代に中山昌亮氏の『不安の種』を閲覧し「印象に残っている」旨を明確に発言している 。先行著作物(『不安の種+』1巻120頁)に存在する「大きく見開いた目」「開いた口から見える歯」「乱れ髪」「砂目トーンによる顔面の質感」という特異な造形要素の複合体、ならびに「コンビニに出現する」というシチュエーションが被告著作物1巻(2019年)において再現されている点、および先行著作物への閲覧・接触の事実を鑑みると、被告著作物の該当描写は先行著作物の具体的表現に直接依拠して作成された蓋然性が極めて高い 。
【小括】
本件該当箇所については、見開かれた目の描写、大きく開いて歯を見せる口元、乱れた黒髪の表現、ならびに肌全体に施された砂目トーンによる特徴的な質感表現に至るまで、先行著作物(『不安の種+』)における視覚的表現との間に相応の共通性が確認される。
さらに、「登場人物が訪れたコンビニエンスストアに出現する」という場面設定やシチュエーション上の共通点に加え、被告著作者自身が先行著作物への接触や認知の経緯について公に言及している点などの事情が存在する。
これらの要素を総合的に考慮すると、被告著作物の該当描写は先行著作物における具体的な表現形式を認識し、それに依拠して描かれた可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。