吸盤があり触手の生えたモンスター
- タイトル: 『ベルセルク』(BERSERK)
- 著者(作者): 三浦建太郎(※2021年5月以降の連載・監修表記:スタジオ我画/描画:森恒二)
- 出版社: 白泉社
- 掲載誌 / 出版レーベル: ヤングアニマル / ジェッツコミックス(現・ヤングアニマルコミックス)
【考察:第三者著作物(『ベルセルク』)と被告著作物における「吸盤があり触手の生えたモンスター」の造形的特徴およびポーズ・構図の高度な一致の検証】
ご提示の比較資料(『ベルセルク』2巻12頁1コマ・150頁1コマ・151頁1コマ・203頁3コマ[1991年]、10巻146頁5コマ[1996年]および被告著作物1巻54頁1コマ・2巻139頁2コマ・142頁1コマ・7巻巻末設定画「自販機の化物」[2019年〜]、ならびにSNS投稿資料)に基づき、造形上の詳細な一致点、構図・ポーズの符合、依拠性について以下の通り検証・分析を行う 。
1. モンスター造形における多数の特異な視覚的特徴の一致
両作品に登場する「自販機/壁面に張り付く怪異」は、単なるアイデア(触手や吸盤を持つモンスター)の領域を超え、以下のような多数の具体的解剖学的意匠を高度に共有している 。
- 体形および表皮の質感: ずんぐりとした肥満型の体形、全身を覆う薄墨色(トーン)の塗りと粘液(唾液)が全身に垂れている描写、ならびに頭部付近や背中からイボ状の突起が生えている構造の一致
。 - 顔面および器官の造形: 見開いた目、大きく開いた口から舌を出して垂らしている点、大量の唾液を流す表現、ならびに触手自体に顔が存在する特異な造形の符合
。 - 服装および着衣表現: 人間の衣服を着用している点(下半身にズボンを履き、下腹部あたりまで下げて黒いベルトを締めている構造)が完全に合致している
。
2. 構図・ポーズおよび動作表現の著しい酷似
画面上のポーズや動作演出においても、偶発的とは考え難い配置の一致が確認される 。
- 壁・物体への抱きつき構図: 前に体重をかけ、顔と手を壁(あるいは自動販売機)につけた特徴的な態勢・角度の一致
。 - 吸着動作および手指の形状: 身体が吸盤状になって物体に吸着する演出、ならびに指が水かき状になっている構造の一致
。
3. 先行著作物の具体的表現に対する依拠性
- 造形・ポーズの統合: 被告著作物における「自販機の化物」は、『ベルセルク』に登場する触手怪異やキャラクターの造形的特徴(ずんぐりした体形、ズボンとベルト、触手・イボ突起、粘液)と、同一作中の別コマにおける壁面にすがりつく独特の姿勢・角度を組み合わせた構造となっている
。 - 依拠の事実関係: 被告著作者(泉朝樹氏)がSNS上にて『ベルセルク』の模写を行った事実や「多大な影響を受けた」旨を公認している点を考慮すると、先行著作物の具体的表現に直接接し、それをなぞる形で制作された蓋然性が極めて高い
。
【小括】
本件該当箇所は、ずんぐりとした体形やズボン・ベルトの着衣表現、全身の粘液・イボ突起、触手上の顔といった特異な造形要素のみならず、壁面や自販機に前に体重をかけて顔と手を押し当てる構図・ポーズに至るまで『ベルセルク』と極めて高度に一致している 。これら多数の視覚的要素の符合、および被告著作者による先行著作物への接触・模写の公認事実を総合すると、被告著作物が先行著作物の具体的表現に直接依拠して再現されたものであることを客観的かつ論理的に示す資料として提示する 。