手足が長く背が高い包帯を巻いたような化け物
- タイトル: 『亜人』 著者(作者): 桜井画門(※第1巻のみ原作:三浦追儺、漫画:桜井画門)
- 出版社: 講談社
- 掲載誌 / 出版レーベル: good! アフタヌーン / アフタヌーンKC
【考察:第三者著作物(『亜人』)と被告著作物における「手足が長く背が高い包帯を巻いたような化け物」の造形的特徴および視覚演出の高度な一致の検証】
比較資料(『亜人』1巻表紙・160頁1コマ・161頁1コマ・178-179頁・184頁1コマ[2013年]および被告著作物3巻48頁1コマ・2コマ[2019年])に基づき、造形上の詳細な一致点、視覚的・描写手法の符合、ならびに依拠性について以下の通り検証・分析を行う 。
1. 体形フォルムおよび外形造形における高度な一致
両作品に登場する怪異・モンスターは、単なるアイデア(包帯風のモンスター)にとどまらず、以下のような極めて具体的かつ特異な解剖学的・構造的特徴を高度に共有している 。
- 体形およびプロポーション: 人間よりも著しく身長が高く、手足(四肢)が人間と比較して異様に長いシルエット表現の一致
。 - 表面構造(包帯・帯状表現): 全身に包帯や帯状の物体を巻き付けたような特殊な皮膚・表面造形構造の符合
。 - 頭部および口元の造形: 頭部全体が包帯状の物体で覆われ、包帯の隙間から鋭い歯が生え揃う口が露出している細部デザインの合致
。 - 末端部の特徴: 手足(手足の平および指先)が大きく、爪が長く鋭く伸びている構造的一致
。
2. 視覚効果および動作・質感表現の符合
- 全身の描写および粒子・粒子散乱演出: 全身が黒く描写され、全身から黒い液体や粒子状のものが空気中に飛び散っている・漂っている特殊なエフェクト表現の一致
。 - 動作・ポージングの共通性: 四肢を大きく曲げ、長手足を活かした異様な体勢(前傾姿勢や四つ這いに近い独特の構え)をとる超人的・奇異な動作演出の符合
。
3. 先行著作物に対する依拠性の検証
先行著作物(『亜人』1巻[2013年])において極めて高い独創性をもって描かれた「高身長・長手足」「全身を覆う包帯状の構造」「露出する鋭い歯」「全身から撒き散らされる黒い粒子・液体」といった複合的かつ高度に特徴的なビジュアルデザインおよびエフェクト表現が、被告著作物3巻(2019年)においてそのまま再現されている 。これらの特異な造形要素および演出手法が多数重複して一致している事実は、被告著作物の該当描写が先行著作物の具体的表現に依拠して作成された蓋然性が極めて高いことを示している 。
【小括】
本件該当箇所については、長手足・高身長の体形プロポーションをはじめ、全身を包帯状の物体で覆う表面造形、露出する鋭い歯、大きく鋭い爪、さらには全身から黒い粒子・液体が飛び散るエフェクト表現に至るまで、先行著作物(『亜人』)における視覚的表現との間に相応の共通性が確認される。
こうした複数の造形的・視覚的要素における共通点を総合的に考慮すると、被告著作物の該当描写は先行著作物における具体的な表現形式を認識し、それに依拠して描かれた可能性を検討するうえでの客観的な判断材料になり得るものと考えられる。